経済情報QQタイムズ 013
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米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は1月、ウクライナのゼレンスキー大統領を名乗る人物から電話を受け、インフレ見通しやロシア中央銀行などについて質問に答えた。しかし相手は著名人へのいたずら電話で有名なロシア人の2人組だった。電話のやりとりを記録したとされる動画は約15分で、パウエル氏は相手がゼレンスキー氏だと考えて話している様子だった。加工が施されているどうかは不明だ。「パウエル議長は1月にウクライナ大統領だと偽る人物との会話に参加した」とFRBの報道官は27日に明らかにした。「会話は友好的で、苦境にあるウクライナの人々をわれわれが支援しているという文脈で行われた。機密や部外秘の情報は一切話していない」と説明。すでにしかるべき法務執行機関に届け出ており、これ以上のコメントは差し控えるとした。同報道官は動画には編集が施されているようであり、正確性については確認できないとも述べた。火消し目的のコメントのように受け止められるが、いたずら電話がパウエル議長本人に届いた事実は、FRBの安全性を巡る疑問を生じさせかねない。いたずら電話で有名な2人組「ボバンとレクサス」にはこれまで、ジョンソン元英首相(被害当時は外相)やラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、ドイツのメルケル前首相などが被害に遭っている。ロシアのプーチン大統領を支持する2人組は、西側諸国の政治家を辱める目的で通話の様子を記録したとされる動画を拡散。英政府は2018年当時、偽電話の背後にロシア政府の関与があるとの見方を示した。
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