経済情報QQタイムズ 013
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東京電力の女性社員殺害事件(97年)で無期懲役が確定したネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(44)の再審請求審で、東京高検は被害者の胸部から検出された唾液など約40点を対象に新たにDNA型鑑定を行う方針を東京高裁と弁護側に伝えた。唾液の血液型は、B型のマイナリ受刑者とは異なる疑いがあるという。検察側はこれまで弁護側に証拠開示しておらず、「証拠隠し」との批判も出そうだ。関係者によると、高検が新たに鑑定を決めたのは、唾液の他、被害者の所持品の付着物など約40点に上る。唾液は微量であるうえ、付近に誰のものか不明な汗や微物もあり、事件当時はDNA型鑑定が困難だったという。被害者と、事件当日に別の場所で被害者と性交渉した男性の血液型はいずれもO型で、2人のどちらかの唾液である可能性もある。再審請求審で高検は今年3月、被害者の体内に残った精液や現場アパート室内にあった体毛など42点のDNA型鑑定を実施。一部でマイナリ受刑者に有利な鑑定結果が出たが、今回の唾液などは証拠開示自体がされていなかった。弁護側によると、42点の結果の開示を受けた際、検察側は「警察と検察の手元に残っている(再鑑定できる)試料はこれだけ」と説明したという。ある検察幹部は「必要な鑑定は必要に応じてやろうということ(判断)だ。証拠を隠したというわけではない」と説明した。
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